まず↓が、本記事をギュッと短くしたまとめです。
本記事の短いまとめ
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瞑想は専門家たちによって、ストレス減少効果が認められている。
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ストレス減少の理由の1つは「瞑想がコルチゾールの分泌を防ぐ」というもの。
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実際私の体験としても、ストレスは大きく減少した。
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しかし呼吸瞑想にはストレス減少効果が見られず、少なくとも現時点では、全ての瞑想法にストレス減少効果があるとは考えない方が良さそう。
それでは具体的に見ていきましょう。
研究者が示す「瞑想によるストレス減少効果」
「瞑想にはストレス減少の効果がある」とよく言われています。
実際、マサチューセッツ大学サキ・サントレリ教授の実験によっても「マインドフルネス瞑想によってストレスが減少する」という結果が得られています。
サキ・サントレリ教授は「プログラムを終えると体の不調は35パーセント、心の不調は40パーセント軽減される」とした。マインドフルネスは、今に注意を向けることで、海馬の一部で増加が確認、海馬が回復する可能性が見えてきた。また、ストレスに影響を与える扁桃体も5パーセント減少することが分かった。
またカナダのビクトリア大学で博士研究員として働くMichaela Pascoe氏によると、瞑想は血圧を下げる効果があり肉体的なストレスも減らすとのこと↓
今回の研究では、3種類の瞑想のいずれもが肉体的なストレスを何らかの方法で減らしていることが示されています。「どの方法がベストなのか?」という問いに対してPascoe氏は「自分が楽しんで練習できて、継続的・定期的に行えるもの」を選ぶべきだと語りました。
他にもいくつか「瞑想によってストレス減少の効果が見られた」実験があったのですが、今回は割愛させてください。
なぜ瞑想にストレス減少効果があるのか?
瞑想にストレス減少効果がある理由。
それは「今、ここ」です。
言うまでもないことですが、人間の悩みや考えごとは目の前のものに対してだけではありません。
将来のことや過去のことといった「目の前にはないこと」を、ああでもないこうでもないと悩んだりします。
その時間は、目の前のことを考える時間とほぼ同じだそうです。
そしてこれが大きなストレスのもとになっているのです↓
ロックフェラー大学教授は「人間があれこれ考えるのは将来の事。その間ストレスは続いている。脳を蝕み心の状態を悪くする。」と話した。
人間は目の前の事以外の事を半分考えている。インターネットが普及してからとても危ない。色んなことをみて考えてしまう。考えると過去や未来にいく。海馬はうつ病の大きな原因と言われている。海馬は記憶を司っているので認知症にも関係している。と熊野教授が話した
瞑想は「今、ここ」に意識を向けるトレーニングです。
過去や未来への雑念によるストレスを減らしてくれます↓
人は、過去のストレスの元となった嫌な体験を思い起こしたり、将来また同じような出来事に遭遇することを想像したりするだけで、脳内でストレスを感じ、コルチゾールという物質を生み出してしまう。現在ストレスを感じる理由がなくても、このコルチゾールが分泌されることで、心身に異常をきたしてしまう。それを防ぐのが、今に注意を向けた、マインドフルネスなのである。
私の体験から見る「瞑想のストレス減少効果」
私の体験からしても、瞑想によるストレス減少はあるものだと実感しています。
私は軽度のウツになったことがあります。
しかし瞑想によって、ウツを克服することができました。
私は自営業者なのですが、自営は常に将来不安との戦いでもあります。
会社員がそうでないということでは決してありません。
ただデータ的にも、自営業者や会社経営者の「メンタルに問題を抱えている率」は突出して高いのです。
私の場合は、業績が急激に悪化したタイミングと妻の妊娠が重なったときでした。
私はそれまで「最悪行き詰まれば、自分が消えてしまえば良い」と考えていたのです。
妻には申し訳ないですが、事前にそういった私の価値観も伝えた上での結婚でした。
しかし妻の妊娠によって、前提がひっくり返ってしまったのです。
子どもはそういうわけにはいきません。
少なくとも成人になるまでは、責任をもって育てなければ。
こうしてもともとの心配性の性格に加え、自営業での将来不安、そして子どもでダメ押しになってしまいました。
現在子どもが生まれて3年以上たちます。
仕事の状態も、当時とあまり変わっていません。
しかし瞑想のおかげで「頭の中で、自分が心配する未来を生きる」ことはなくなりました。
これは本当に良かったなと実感しています。
すべての瞑想法にストレス減少効果があるわけではない
最後に注意点を。
呼吸瞑想に関しては、ストレス減少の効果が見られないという実験結果があるようです。
カーネギーメロン大学の実験によると「呼吸瞑想では、客観的なストレス減少効果は認められなかった」とのこと↓
しかし実は、呼吸のカウントなどの現在に意識を集中させる瞑想では、主観的なストレスの減少には効果があるが、ストレスホルモンや血圧といった生理学的な変化には役に立たないことが分かっています。
ですので、全ての瞑想法にストレス減少効果があるとはいえません。
なお↑の実験には続きがあります。
もしストレス減少を目指すのであれば、モニター+アクセプタンスがオススメとのこと。
あなたがもし、ストレス解消のために瞑想をしたいという場合は、モニター+アクセプタンスのトレーニングをするべき
モニター+アクセプタンスという名前は、私は初耳でした。
拝見した感じ、ヴィパッサナー瞑想やラベリングを行うボディスキャン瞑想に近い印象ですね。
まとめ
大学教授や研究者の実験結果から、瞑想にはストレス減少効果があることが分かった
瞑想にストレス減少効果がある理由は、瞑想が「今、ここ」に意識を向けるトレーニングだから。
人は目の前のことではない過去や未来のことを思い悩むのに、とても多くの時間をかけている。
これがコルチゾールの分泌につながり、今ストレスを感じる理由が特になかったとしても、心身に異常をきたす原因になると考えられている。
私はまさに将来不安から、軽度のうつ状態になったことがある。
しかし瞑想によって克服することができた。
ただし呼吸瞑想には、客観的なストレス減少効果は認められていない。
なので、全ての瞑想法にストレス減少効果があると考えない方が良い。
以上です。
なお「他の瞑想の効果も知りたい」という方は、↓をご覧くださいませ。
最後までご覧くださいまして、誠にありがとうございました。