本記事は、
- 呼吸瞑想の一般的なやり方
- 呼吸瞑想の際のコツ(呼吸筋、丹田)
について、具体的に書いたものです。
一般的な呼吸瞑想のやり方
一般的な呼吸瞑想のやり方については、NHKのサイトがわかりやすかったので、そのまま引用させてください↓
- 背筋を伸ばして座る。目は軽く閉じるか、薄く開けて斜め前を見る。
- 息を吸ったときに、おなかや胸がふくらむのを感じ、心の中で「膨らみ、膨らみ」と実況する。呼吸はコントロールせず、そのとき一番したいように呼吸する。
- 息を吐いたときに、おなかや胸がちぢむのを感じ、心の中で「縮み、縮み」と実況する。
雑念が浮かんできた場合は、「雑念、雑念」と心の中でつぶやき、「戻ります」と言って、再び呼吸に意識を戻します。
呼吸のめい想は、1日10分ほど行い、慣れてくれば時間をのばしても構いません。
ただ細かく言うと、呼吸瞑想には異なるやり方がたくさんあります。
ですので「このやり方が正しい」とは一概には言うことができません。
例えば↑のNHKさんのやり方だと、雑念や感覚を言葉にする「ラベリング」という手法を使っています。
ですがラベリングをせずに、ただお腹や胸のふくらみ、ちぢみ、思考を感覚としてのみとらえるやり方もあります。
呼吸しているときに数を数えるやり方もありますし、雑念が起こったときにそこに向ける意識の長さも違ったりします。
ですのでオススメとしては、まずは色々な呼吸瞑想の方法を実際にやってみて、その中から自分に合っていそうなやり方を続けていけば良いのではないかと思います。
呼吸瞑想のコツ1:呼吸筋をストレッチする
呼吸瞑想では「呼吸をただ観察し続ける」ことが重要とされます。
「呼吸を観察する」は「呼吸感覚を観察する」ことでもあります。
つまり呼吸感覚が鋭くなればその分だけ、呼吸も観察しやすくなります。
ではどうしたら呼吸感覚を鋭くできるか。
方法の一つとして「呼吸筋を鍛える」というのがあります。
呼吸筋とはその名のとおり、呼吸をするときに使う筋肉のことですね。
画像で見るとこんな感じです↓
呼吸筋を鍛える方法の1つとして「呼吸筋ストレッチ体操」をご紹介したいと思います。
というのもこの呼吸筋ストレッチ体操は、信州大学の研究によって呼吸感覚に影響を与えることが示唆されているからです↓
呼吸感覚の一種として「楽さ」があること,また,呼吸筋ストレッチ体操は呼吸困難感を軽減するだけでなく,その楽さを増大することが示唆された.
呼吸筋ストレッチ体操のやり方については、↓の動画が分かりやすいと思います。
以前、藤田一照氏(曹洞宗僧侶)と魚川祐司氏(仏教研究者)との対談の中で、藤田氏が「ブッダには身体にコリがなかった」というお話をされていました。
なのでというわけでもありませんが、呼吸筋にかぎらず身体のコリをストレッチでほぐすことは、感覚を観る上で重要なことではないかと私は考えています。
呼吸瞑想のコツ2:丹田で呼吸する
呼吸瞑想では呼吸をコントロールしようとせず、自然な呼吸に意識を集中させることが重要とされます。
しかし当然のことながら、自然な呼吸であっても「集中しにくい呼吸」ってありますよね。
浅い呼吸とか。
なので呼吸瞑想の際には、自然に腹式呼吸(丹田呼吸)をできていることが望ましいです。
なぜか。
腹式呼吸(丹田呼吸)の方が、よりリラックスできるからです。
副交感神経→腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が上下運動します。
この横隔膜に自律神経が密集しているため、吐く息を意識的にゆっくりとすればするほど、自律神経を刺激し、副交感神経が優位になり、リラックしていきます。
例えば、睡眠中は意識しませんが、お腹を自然に上下させるような腹式呼吸のため、ゆったりとしたリズムの呼吸になっています。
こうした複式呼吸を覚醒時に意識的に行うと、自律神経のバランスがとれるわけですが、これをさらに深めたものに丹田呼吸法というものがあります。
丹田はヘソ下3寸(9㎝)のところにあるツボです。
先述のお釈迦様の呼吸法はこの丹田に圧力をかける呼吸法といわれています。
丹田呼吸法も吐く息にのみ意識を集中しますが、呼気の際に丹田に力を入れ、上半身を45度以上前傾させることで息が多く出ます。
ということで、呼吸瞑想のやり方についての記事でした。
なお「他の瞑想のやり方も知りたい」という方は、↓をご覧くださいませ。
最後までご覧くださいまして、誠にありがとうございました。